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早速余談なんですが、募集ページの冒頭には、「ミッション」とか「ビジョン」から書き始めることが多いかと思います。 UZUMAKIでも、こちらのページを作るにあたって「UZUMAKIが描く未来」とか、描いている未来の青写真を書こうとしました。 書き出してみると、なにか壮大なことを言わないといけないような気持ちになってしまい、どこか綺麗事のような印象を自分たちで感じてしまいました。 未来をきれいな言葉で定義するより、今のUZUMAKIを定義する。そうすることで、型というか、パターンが出てくるので、その延長上にUZUMAKIの未来が結果的に見えてくるような気がしました。 タイトルを「UZUMAKI IS」としたのは、過去でもなく未来でもなく、今にフォーカスしていることを表したいからです。

「働き方を再定義する」について

当事者意識

仕事ということを考えたとき、どこかの会社に正社員として所属し、そして、その職場で働くということをイメージする方が多いんじゃないでしょうか。今はもう終身雇用制度が崩壊していると言われて久しいですが、働くとは、正社員で働くことを意味するのが王道のように感じます。

ソフトウェアエンジニア(とりわけWeb系のソフトウェアエンジニア)は他の業種と比べて、会社に依存しなくても持ち運び可能なエンジニアリングというスキルがあるので、フリーランスとして独立して生きていくことは可能です。

フリーランスで独立していても大半の場合は個人的に開発したアプリやサービスで売上を上げるよりも企業から仕事を受けることが多いでしょう。その場合、企業の正社員に混じって仕事をすることになりますが、正社員のエンジニアと外注エンジニアに情報格差が発生するケースが多いように見受けられます。つまり、フリーランスエンジニアとしてプロジェクトに参画すると、自分の気持ちに関わらず、構造的に当事者意識をもちにくいということがあります。

この点、UZUMAKIでは、必ず複数人でチームを作り仕事を受けることにより、情報格差の補完や顧客へのプロジェクトの進め方への提案など行い生産性を上げて仕事をできる工夫をしています。

具体的には、UZUMAKIでは正社員という制度を設けずに、全員がフリーランスや副業のメンバーで構成されています。UZUMAKIで新規プロジェクトが発足すると、構成メンバーの中で興味ある人を募ります。メンバーはフラットな立場の者同士なので、自発的な興味から一緒にそのプロジェクトを実行していく仲間を確認してプロジェクトを進めていきます。プロジェクトメンバーが仲間同士だからこそ、顧客が本当に望んているものを議論し掘り下げて考えて、より価値を発揮するための提案を積極的にしていきます。

つまり、UZUMAKIでは、プロジェクトありきで信頼関係のある仲間が自主的に集まるので、当事者意識を構造的にもちやすいしくみになっています。

年収

年収は、会社が被雇用者に提案し、被雇用者が受諾をして設定されるものです。年収は、自分が決めるものではなく、相手に決めてもらうものという感覚が世の中的には強いと思います。

しかし、本来的には、自分の年収は自分で決めるべきだと思っています。UZUMAKIでは、メンバーに支払う月の報酬を132万(税込み)という基準の金額をもっています。アジャイル開発で一週間単位で進捗を共有しているので、お互いの期待値を満たして仕事を進めれているかどうかが一目瞭然です。

周りの期待を満たしているのであれば、月の報酬は適正ということになりますし、極端な話、基準を満たすにあたって半分の労力で達成できるのであれば、自分の時給は2倍にすることができます。生産性もしくは自分の仕事の価値を高めていく中で、自分の年収をコントロールできると考えています。

業務時間

働くということは、通常、労働するための物理的な建物に出向き、契約した時間の労働力を提供し、その対価としてお金をもらう、というのが通常かと思います。

時間労働に対しての対価を報酬と考えることを否定するつもりはありませんが、時間はあくまで働いたことの一つの目安にしかすぎないですし、こだわりすぎないほうがいいと思います。なぜなら、座っているだけでも時間が過ぎていけばそれは仕事だといえてしまうことになるからです。

本質的には仕事というのは、課題があり、その課題解決をすることだとUZUMAKIは考えています。

ですので、仕事とは、課題解決のための価値を提供するものなので、始業終業時間は、相手に決められるものではなく、自分で定義するのでよいと思っています。

UZUMAKIでは、1ヶ月に140時間-180時間の間で働いてくださいという目安を設けておりますが、会社として作業時間の報告を設けるようなことをしておりません。年収のところでも話しましたが、1週間単位で進捗を共有しているので、時間を管理しなくても、プロジェクトの進捗を管理できるからです。

例えば、週はじめに、作業見積もりをしてタスク化していく作業をプロジェクトメンバーで行っていきますが、パフォーマンスに問題が出ていれば1週間単位で異常を検知できますし、状況が改善できない場合はそのプロジェクトから外れてもらうしくみがUZUMAKIにはあります。

自由と責任を明確にすることで、労務管理コストを大幅に削減し、中間管理職のいらないフラットな組織形態を実現しています。

圧倒的性善説

なにそれ?と言われるかもしれませんが、ガチガチの労働管理をしないということは人を信頼するしかありません。

時間や場所に縛りを設けて働いてもらうのではなく、明確化された責務を本人の自由意志で働いてもらうということは、圧倒的に性善説と親和性が高いのです。

このように話すと、必ず、悪い人が入ってきたらどうするの?という指摘をうけるかと思います。

事実として、性善説では一緒に仕事をしにくい方がUZUMAKIに興味を示すことも一定数あります。では、どのようにそこを調整するかというと、2つの工夫をしてます。

1つ目は、UZUMAKIメンバー参画へのトライアル制度。UZUMAKIに加入したい方は、なるべくリファラルがあるかた(紹介者の信用があるかた)を招いておりますが、参加希望者は面接をクリアしたとしても正式メンバーになる前段階として、トライアルメンバーになってもらってます。お互いの心理的な安全が確保できたなと思えるまで、最長6ヶ月お試し期間を設けております。トライアル期間にお互いに小さな約束事を守れているか、UZUMAKIの文化に合うかを時間をかけてゆっくり判断しています。

2つ目は、プロジェクトメンバーの1ヶ月単位でのフィードバックです。アジャイル開発をしているとレトロスペクティブという形で、その月ごとに良かったところや課題の洗い出しをします。UZUMAKIではチームプレイをしているので、性善説ベースでプロジェクトをまわしていて、不具合が生じたときには、課題ベースで問題を解決していきます。人を排除するという視点を設けず、具体的な問題を現象としてとらえ、チームで問題解決を実践します。このような取り組みを継続的にすることで、結果的に協力関係を築ける人たちだけがUZUMAKIに残り続けます。

ここまでの話をまとめると、必ずしも正社員ではなくても、コミュニケーションがとれているチームであれば、当事者意識を持って業務時間と年収をコントロールして気持ちよく仕事をすることができると思ってます。

「UZUMAKIがつくるプロダクト」について

2018年の設立当初からUZUMAKIは、完全リモートワーク、ビジネスとコミュニティーの交差点的な組織という、新しい働き方を実践し続けています。つまり、僕らが働いていく中で出てきた問題やトラブルは新しい社会の課題であって、いち早くUZUMAKIはそこにぶち当たっている可能性があります。

例えば、コロナが流行し始めた2020年に運動不足を解消するため「zoomを使ったオンラインでの筋肉トレーニングジムを会社の福利厚生に導入するぞ!」と決めて、今日に至るまでUZUMAKI社では週に2日のオンライントレーニングを実践しています。この企画をしたとき、UZUMAKIの感じている課題は他の会社でも感じるだろうという仮説のもとに、仲間の会社とともにオンラインフィットネスのPoCプロジェクトを実行したりしました。 

小さくプロジェクトをはじめつつ、想定した結果にならないことも多いですが、10個企画して1つでも収益化できたらいいな!くらいの軽いフットワークで新しいチャレンジをこれからも続けていきます。

「コミュニティー」について

コミュニティが大事だとUZUMAKIが考えているのは、会社の立ち上がりそのものがコミュニティーから派生しているからです。具体的な経緯はこちらをご参照ください。

この記事の冒頭の「働き方の再定義」を読まれた方は、UZUMAKIは性善説といいつつも、完全成果主義で自立したメンバーのみで成り立つように見えるかもしれません。

顧客から安くないお金をもらって仕事をしている以上、クライアントワークという側面では、メンバーに要求する基準は厳格であるべきだと考えておりますし、その感覚は社内で徹底しております。

ですが、どんな人でも得手不得手がありますし、自分の弱音を伝えれる関係性はとても大事です。できないことを無理してできますと言ったところで、高い価値も出にくいですし、できないことは得意な人に任せる、その代わりに相手の苦手なことを自分の得意なことで引き受けてあげるというような背中を預けられる関係性が大切なんです。

仕事において「何をするか?」はもちろん大事ですが、それ以上に「誰とするか?」をUZUMAKIは重要視しています。

普段からチャット(slack)をつかって他愛もない雑談ができたり、定期的にオフ会をしてわいわい話したりする空気感がUZUMAKIの強みなので、これからもコミュニティー 活動に注力していきます。

また、UZUMAKIでは、「人を育てる」ということにも改めて向き合っています。会社設立当初から現在に至るまで、多くのメンバーはすでに出来上がっている(会社に依存しなくても生きていける)スキルをもっています。

現在は20数名で構成されている会社で多くの人を育てるということはできません。ですが、なにかの縁でUZUMAKIに関わってくれた方を若干名(1 or 2名)育成してていくことを始めています。教えていく中で、教える側が実はわかっていなかったことを再確認したり、学んでる方の姿勢をみて自分も初心に立ち返ったりいています。

UZUMAKIメンバーは、常に全員クライアントワークや自社プロジェクトに関わっているわけではありません。だいたい毎月平均して5-7割の方が稼働(UZUMAKIから一定額報酬を得ている)しているくらいです。稼働していなくても、ここに所属していたいと思えるような環境をこれからも作っていきたいと考えてます。

仕事もプライベートも人間関係を分けることなく、プロジェクトをしているかどうかでメリハリをつければいいと思っています。この人達と一緒にいると安心するし心強い、だから一緒に頑張る!そういった働き方や生き方が広がればいいなと思っています。